雪は大丈夫?食べられる?
強い寒波が来て、雪の積もった地域も多いと思います。一面の雪はキレイですし、お子さんが「食べたい!」と言うかもしれません。
発達に問題のあるお子さん、こだわりの強いお子さんの場合、「白系」食べものが大好きなケースがあります。
でも、雨だって酸性が指摘されていますので、雪もあぶない気がしますよね。
雪って、多少は食べても大丈夫なのでしょうか。
雪の中には不純物「エアロゾル」
雪は白くてキレイな見た目ですが、車に積もった雪が解けたあとは汚れていますよね。
雪は雲の中の水蒸気が粒になって空から降ってきます。
水蒸気が水の粒に変わるとき、大気中のゴミ「エアロゾル」が「核」となって水蒸気を集めているのです。この「エアロゾル」が注意すべきポイントになります。
《エアロゾル》とは
エアロゾルは大気中の微細なチリ・汚れの総称です。
空気中にはダイオキシンやPM2.5など環境汚染物質も含まれています。
当然、安全なものとは言えません。
地表に降り積もった雪
空から降ってきたばかりの雪だけでなく、地表に積もった後の雪はさらに注意しましょう。大気中の汚れに加えて、地表付近のチリや汚れも加わっていると考えられます。
食べるのに適しているとは言えないため、お子さんが繰り返し食べたがる場合は気を付けましょう。雨や雪に含まれている大気汚染物質がアレルギー症状の原因(アレルゲン)となる可能性もあります。
雪を食べると、皮膚表面に付く程度ではなく、体内に入ってしまいます。
- アレルギー性鼻炎
- 喘息
- 皮膚炎
このような可能性も考えられます。エアロゾルにはさまざまな物質が含まれていますので注意していきましょう。
どうしても「雪食べたい!」が続くときの対策法
経験の一つだと考える
お子さんが雪を食べたいと言い張っている時、経験の一つだと考えて、望み通りにさせてあげてもいいと思います。
- 成長して雪を見慣れた
- 雪は冷たい
- 味がない(思ったような味ではない)
- おいしくない
こういうことに気がついて食べる気がなくなるからです。
どうしても繰り返すとき
しかし、それでも何度も繰り返して困る時がありますよね。
発達に問題のあるお子さんの場合、牛乳や白米などの白系の食べものを好むことがありますし、気に入ったら同じ行動を何度も繰り返したり、過剰に行動してしまう場合があります。
そういう時には別の食べものに誘導してみましょう。
「冬アイス」に誘導すると、「アイスは美味しい。雪はおいしくない、食べなくていい、食べものじゃない」という考えが定着しやすくなります。
雪と似ている「ガリガリ君」や真っ白な「雪見だいふく」もおススメです。
お子さんを誘導するときは「アイスと綿あめ、どっちにする?」など選ばせる方法が良さそうです。
また、身体が冷えていることに自分で気付いていない場合がありますので、「あったかいハチミツ牛乳、飲みたいね」「シチュー食べたいなあ」と温かい食べもの話をしてみましょう。
雨と雪では、どちらが汚れている?
酸性雨の問題などでも分かるように、雨そのものはキレイではありません。雨と雪ではどちらが汚れているのでしょうか。
空から落下する際に大気中のゴミをくっつて降ってくる点は同じですが、違いは大気を通り抜けるスピードです。
雨は地上までの落下が早いので、
- 雪の方が空気中のゴミや環境汚染物質を取り込む量が多くなる
と考えられます。
ただし雨については季節的な特徴があり、
- 空気中の花粉をくっつけている
- 黄砂(春先にモンゴル・中国から飛来する黄色の砂ぼこり)を含んでいる
- 大陸性高気圧の影響でPM2.5が多く含まれる
など、成分そのものが悪化している可能性があります。
対策したい雪の日の外遊び
不純物を多く含む雨。エアロゾルをゆっくり吸着しながら降ってくる雪。
どちらにしても、やはり食べない方が良いと言えそうです。
自由に遊ばせてあげたいものの、親の目が届く年齢の頃は、良くないものを口に入れないように注意してあげる必要がありそうです。